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猫の鳴き声の意味と種類を解説

初心者飼い主でもわかる猫の鳴き声ガイド

約10分
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この記事の監修者

山本 宗伸

山本 宗伸

Tokyo Cat Specialists 院長

Tokyo Cat Specialists

日本大学獣医学科 卒

獣医師免許日本ねこ医学会JSFM所属国際猫医学会ISFM所属

猫一筋で15年以上獣医師として働いてきました。 少しでも多くの方にこのコラムが届き、猫との幸せな生活のお役に立て頂れば幸いです。

猫の鳴き声の意味と種類を解説|鳴き方から愛猫の気持ちを読み取る方法

この記事でわかること

  • 猫の鳴き声の種類とそれぞれの意味
  • 鳴き声としぐさを組み合わせた気持ちの読み取り方
  • 猫が鳴く理由と適切な対応方法

この記事は 約8分 で読めます。

猫を飼い始めて間もない方にとって、愛猫の鳴き声が何を意味しているのか気になりませんか。

実は猫の鳴き声には多くの種類があり、それぞれに異なる意味が込められています。

本記事では、猫の鳴き声の種類とその意味を詳しく解説します。愛猫の気持ちを理解して、より良いコミュニケーションを築きましょう。

猫の鳴き声の種類とその意味

猫は音声を使って飼い主に気持ちを伝えようとしています。

とある研究によると、成猫が鳴き声を使うのは主に人間とのコミュニケーションのためであり、猫同士ではあまり鳴き声を使いません。

つまり、愛猫の鳴き声はあなたへのメッセージなのです。猫の鳴き声は複数あり、トーンやピッチの違いで様々な感情を表現しています。

ニャーニャー|甘えや要求のサイン

最もよく耳にする「ニャー」という鳴き声は、甘えや要求を表しています。

この鳴き声は本来、子猫が母猫に何かを求める際に使うものでした。成猫が飼い主に対して使うようになったのは、人間と暮らす中で学習した結果といえます[3]

声のトーンや長さによって意味が変わります。鳴いたときの状況を観察することで、何を伝えようとしているのか次第に分かるようになります。

ゴロゴロ|リラックスと満足の表現

喉をゴロゴロと鳴らすのは、猫がリラックスしている証拠です。

撫でられているときや、飼い主の膝の上でくつろいでいるときに聞かれます。これは満足感や安心感を表す鳴き声です。信頼する相手に対してのみ見せる行動といえます。

ただし、まれに体調が悪いときに自分を落ち着かせるためにゴロゴロ鳴らすこともあります。愛猫の様子を総合的に観察しましょう。

シャー・フー|威嚇と恐怖のサイン

「シャー」や「フー」という鳴き声は、威嚇や恐怖を示しています。

この鳴き声を出しているときの猫は、実は怖がっていることが多いのです[4]。「これ以上近づかないで」というメッセージを送っています。

無理に触ろうとせず、猫が落ち着くまでそっとしておくことが大切です。新しい環境や知らない人に対して、このような反応を示すことがあります。

注意点

威嚇している猫に無理に近づくと、攻撃されてケガをする可能性があります。耳を後ろに倒し、毛を逆立てているときは特に注意が必要です。

カカカ・ケケケ|狩猟本能の表れ

「カカカ」「ケケケ」という独特な鳴き声は、クラッキングと呼ばれます。

窓の外の鳥や虫など、獲物を見つけたときに発する音です。狩猟本能が刺激されて興奮している状態を表しています。

捕まえたいのに届かないもどかしさから、この鳴き声が出ると考えられています。口を小刻みに開閉しながら鳴く様子が特徴的です。

ギャッ・ギャオ|痛みや不快感のサイン

突然「ギャッ」と短く鋭い鳴き声を出すのは、痛みを感じたときです。

しっぽを踏んでしまったときや、体の痛む部分に触れたときに見られます。この鳴き声が頻繁に聞かれる場合は、病気やケガの可能性があります。

元気がない様子が続くときは、早めに動物病院を受診しましょう。

鳴き声としぐさを組み合わせて気持ちを読み取る

猫の気持ちをより正確に理解するには、鳴き声だけでなくしぐさも観察することが重要です。

猫は全身を使って感情を表現しており、耳やしっぽ、姿勢などのボディランゲージと鳴き声を組み合わせて判断するとより理解が深まります。鳴き声の種類と体の動きを同時に見ることで、愛猫が本当に伝えたいことが分かるようになります。

しっぽの動きで分かる気持ち

しっぽをピンと立てているときは、嬉しさや甘えたい気持ちを表しています。

このとき「ニャー」と鳴きながら近づいてきたら、撫でてほしいというサインです。反対に、しっぽを大きく左右に振っているときはイライラしています。

さらに毛を逆立ててしっぽを膨らませているときは、恐怖や興奮状態を示しています。このような状態では「シャー」という威嚇の鳴き声と組み合わさることが多いです。

しっぽをピンと立てる=嬉しい、甘えたい
しっぽを大きく振る=イライラしている
しっぽを膨らませる=恐怖や興奮状態
しっぽを体に巻きつける=不安や恐怖

耳の動きで読み取る感情

猫の耳は両方で30前後の筋肉があり、細かな動きができます。

耳がピンと前を向いているときは、リラックスしているか何かに注目している状態です。耳を横に倒す「イカ耳」と呼ばれる状態は、警戒や怒りを示しています。

この状態で「シャー」と鳴いているときは、強い恐怖を感じているといえます。一方、耳がやや外側を向いてリラックスしているときは、穏やかな「ニャー」という鳴き声と一緒に見られることが多いです。

目の表情と鳴き声の関係

瞳孔の大きさも感情を表しています。

リラックスしているときは瞳孔が細く縦長になり、興奮や恐怖を感じているときは大きく丸く開きます。ゆっくりまばたきをするのは、信頼のサインです。

愛猫と目が合ったときにゆっくりまばたきをすると、「敵意がない」と伝えることができます。これは猫同士でも使われるコミュニケーション方法の一つです。

猫が鳴く理由と適切な対応方法

猫が鳴く理由を理解すれば、より適切な対応ができます。

野生の猫はあまり鳴きませんが、人間と暮らす猫は鳴くことで要求を伝えられると学習します[5]。飼い主との生活の中で、鳴き声のバリエーションが広がっていくのです。

お腹が空いたとき

食事の時間が近づくと、猫は「ニャオーン」と繰り返し鳴くことがあります。

しっぽを立てて飼い主の足元にすり寄ってくるのが特徴です。ただし、鳴くたびに餌を与えると要求鳴きがエスカレートする可能性があります。

決まった時間に適量を与えることが大切です。空腹時の鳴き声は高めのトーンで、切迫感を感じさせることが多いでしょう。

豆知識

「一部の猫は、なにかを要求したい時の『ゴロゴロ』に乳児の泣き声に近い高周波成分を混ぜ、人の注意を引く場合がある」との研究結果もあります。

遊んでほしいとき

特に若い猫は、遊びたい欲求が強いものです。

「ニャー」と鳴きながらおもちゃを持ってきたり、飼い主の周りを走り回ったりします。短時間(数分〜15分程度)の遊びを複数回行うことで、猫のストレス解消になります。

特に夜中の鳴き声が気になる場合は、日中にたっぷり遊ばせると効果的です。猫じゃらしなどを使った狩猟本能を刺激する遊びがおすすめです。

トイレが汚れているとき

猫はきれい好きな動物です。

トイレが汚れていると、「ニャオ」と鳴いて訴えることがあります。トイレの近くで鳴いているときは、掃除のサインかもしれません。

少なくとも1日2回は掃除をしましょう。清潔なトイレを維持することは、猫の健康管理においても重要です。

不安や寂しさを感じているとき

環境の変化や飼い主の不在時に、不安から鳴くことがあります。

「ニャオーン」と低めの声で繰り返し鳴くのが特徴です。新しい環境に慣れるまでは、お気に入りの毛布や飼い主の匂いがついたものを近くに置くと安心します。

ただし、過度に構いすぎると依存が強くなる可能性もあるので、バランスが大切です。

発情期の鳴き声

避妊・去勢手術をしていない猫は、発情期に独特の鳴き声を出します。

「アオーン」「ナオーン」という大きな声で、昼夜問わず鳴き続けることがあります。これは異性を呼ぶための本能的な行動です。

繁殖を望まない場合は、性成熟前(目安:生後4~6ヶ月頃)に主治医と相談して手術の実施を検討しましょう。手術は猫の心身のストレス軽減にもつながります。

よくある質問

猫が夜中に大きな声で鳴き続けるのはなぜですか?

猫は本来、薄明薄暮性(明け方や夕暮れ時などに活発になる性質)の動物で、夜に活動的になります。日中に十分遊ばせていない場合や、寂しさ、空腹などが原因で鳴くこともあります。寝る前に遊ぶ時間を作り、少量の食事を与えることで改善する場合があります。それでも続く場合は、体調不良の可能性もあるため動物病院に相談しましょう。

サイレントニャーとは何ですか?

サイレントニャーとは、口を開閉するがほとんど音が聞き取れない“無声の鳴き”のような仕草です。これは子猫が母猫に甘える際に使う鳴き方で、飼い主への強い愛情表現といえます。この状態を見たら、優しく撫でてあげましょう。

普段と鳴き声が違うときはどうすればいいですか?

いつもと鳴き声が違う、かすれている、頻繁に鳴き続けるなどの変化がある場合は、体調不良のサインかもしれません。食欲や元気の有無、排泄の様子なども合わせて観察してください。心配な場合は早めに動物病院を受診することをおすすめします。

まとめ

猫の鳴き声には「ニャー」「ゴロゴロ」「シャー」など様々な種類があり、それぞれ甘え、リラックス、威嚇などの意味を持ちます。鳴き声だけでなく、しっぽや耳の動きと合わせて観察することで、愛猫の気持ちをより正確に理解できます。猫は本来はあまり鳴き声でコミュニケーションをしませんが、人と関わることで鳴き声のレパートリーが増えてきました。愛猫の鳴き声に耳を傾け、適切に対応することで、より深い信頼関係を築くことができるでしょう。

本記事は一般的な情報提供を目的としています。症状や治療方針は個体差が大きいため、必ず獣医師等の専門家にご相談ください。

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