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犬の下痢を治す方法|家庭でできる5ステップと危険な下痢の見分け方

絶食・水分補給・回復食の具体的な手順と受診すべきサイン

約7分
おすわりしているシーズー

結論

犬の軽い下痢は、12時間の絶食→少量ずつの水分補給→鶏むね肉と白米の回復食→通常フードへの段階的な移行、の5ステップで家庭ケアできます。ただし血便・嘔吐・ぐったりしている場合はすぐ動物病院へ。

昨日まで元気だった愛犬が、急に水っぽいうんちをした。フードを残し、お腹がゴロゴロ鳴っている。

動物病院を受診した犬の急性の下痢のうち、約90%は軽度であり、食事管理などの対処で回復できるとされています。大切なのは正しい順番で腸を回復させること。焦ってフードを与えたり、逆に長く絶食しすぎると回復が遅れます。

なぜ「正しい順番」が大切なのか

下痢のとき、腸の内壁は荒れています。そこにいつものフードを入れると、消化しきれず腸をさらに刺激してしまう。回復が遅れる悪循環です。

一方で、48時間以上の長い絶食も逆効果。腸の内壁(粘膜)は食べ物から栄養をもらって自分を修復しています。栄養が来ないと内壁が薄くなり、回復がかえって遅くなることが研究で確認されています。

だからこそ「短い絶食で腸を休める→消化しやすい食事で栄養を補う」という順番がカギ。この5ステップは、世界小動物獣医師会(WSAVA)のガイドラインと最新の栄養学研究をもとにしています。

子犬・シニア犬は絶食に注意

生後6ヶ月未満の子犬や7歳以上のシニア犬は、絶食による低血糖や体力低下のリスクが高くなります。子犬は1食分のスキップにとどめ、シニア犬は絶食せず最初から回復食の少量給餌から始めてください。

5ステップの回復フロー

1

絶食で腸を休める(12時間)

フードとおやつをすべて片づけ、12時間の絶食を行います。朝に下痢をしたなら、夕方まで食事は与えません。ただし水だけは常に飲めるようにしておくこと。この絶食で腸の内壁の炎症が落ち着きます。

2

常温の水をこまめに与える

下痢で失われた水分を補うため、常温の水を少量ずつ、30分〜1時間おきに与えます。一度にがぶ飲みさせると胃腸を刺激するので、器に浅く入れて少しずつ。冷たい水は胃腸に負担がかかるため避けてください。

3

回復食を少量ずつ始める

12時間の絶食後、消化にやさしい回復食を通常量の4分の1から始めます。鶏むね肉(皮と脂を除去)を茹でてほぐし、鶏むね肉1に対して白米2の割合で混ぜたものが定番。体重5kgの犬なら1回あたり大さじ2〜3杯が目安です。1日4〜6回に分けて与えてください。

4

うんちを見ながら量を増やす(2〜3日)

うんちが固まり始めたら、1日ごとに回復食の量を増やしていきます。2日目は通常量の半分、3日目は4分の3が目安。逆にうんちが再び緩くなったら、ひとつ前の量に戻してもう1日様子を見ましょう。

5

通常のフードに戻す(3〜5日かけて)

うんちが正常に戻ったら、回復食に通常のフードを少しずつ混ぜて切り替えます。初日は回復食75%+フード25%、翌日は50:50、次の日は25:75、と3〜5日かけて段階的に。急に戻すと再び下痢を起こすことがあります。

下痢の原因や受診の判断基準についてさらに詳しく知りたい場合は、「犬の下痢|原因・受診の判断基準・治療法と予防策を解説」もあわせてご覧ください。

回復食づくりのコツ

項目推奨NG
たんぱく質鶏むね肉(皮なし・脂除去)鶏もも肉、豚肉、牛肉
炭水化物白米(柔らかめに炊く)玄米、パスタ、パン
味つけなし(素材そのまま)塩、醤油、油
温度人肌程度のぬるさ冷蔵庫から出したまま
保存冷蔵で24時間以内常温放置、作り置き

鶏むね肉は茹でこぼし(一度沸騰させて湯を捨て、新しい水で再度茹でる)をすると、余分な脂がしっかり落ちます。白米はいつもより水を多めにして、おかゆ〜軟飯くらいの柔らかさに。

獣医師から消化器サポート用のフードを出されている場合は、そちらを優先してください。手作り食と混ぜる必要はありません。

鶏むね肉は皮と脂肪を完全に取り除く
白米は通常より水多め(おかゆ〜軟飯程度)
味つけは一切しない
人肌程度に冷ましてから与える
1回の量は少なめ、回数を多くして与える

こんな下痢はすぐ動物病院へ

ここまで紹介した家庭ケアが使えるのは、元気も食欲もある軽い下痢だけです。次のサインが1つでもあれば、絶食は始めずすぐ動物病院へ。

即受診すべき危険サイン

黒いタール状のうんち(体の中で出血しているサイン)、鮮血が大量に混じる下痢、嘔吐を繰り返す、ぐったりして動かない、24時間以上水を飲まない。これらは命に関わる可能性があり、家庭でのケアでは対応できません。

また、以下の場合も早めの受診をおすすめします。

  • 下痢が48時間以上改善しない
  • 子犬(生後6ヶ月未満)の下痢
  • 持病がある犬や服薬中の犬
  • 下痢と同時に体重が目に見えて減っている
  • 異物(おもちゃ、靴下など)を誤飲した可能性がある

受診時には、うんちの写真があると獣医師の判断に役立ちます。色・形・量がわかるように、ティッシュの上に置いてスマホで撮影しておくと便利です。

よくある質問

下痢のとき、散歩に連れて行ってもいいですか?

排泄のための短い散歩は問題ありません。ただし、長時間の散歩や激しい運動は体力を消耗させるため控えてください。回復食を始めてうんちが固まり始めるまでは、散歩は排泄タイムだけにとどめましょう。

人間用の整腸剤を犬に飲ませてもいいですか?

自己判断での投薬は避けてください。人間用の整腸剤には犬に適さない成分や用量のものがあります。プロバイオティクスを与えたい場合は、動物病院で犬用のサプリメントを処方してもらうのが安全です。

回復食を食べてくれないときはどうすればいいですか?

鶏むね肉の茹で汁を少し白米にかけると、風味が増して食べやすくなります。それでも食べない場合や、12時間以上何も口にしない状態が続くなら、脱水や体力低下の恐れがあるため獣医師に相談してください。

まとめ

犬の軽い下痢は「12時間絶食→常温水でこまめに水分補給→鶏むね肉と白米の回復食を少量から→うんちを見て量を調整→3〜5日かけて通常フードへ」の5ステップで対処できます。血便・嘔吐・ぐったりなど危険サインがあれば迷わず動物病院へ。

本記事は一般的な情報提供を目的としています。うんちの状態には個体差があるため、気になる変化があれば獣医師にご相談ください。

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